ユーザーカタログ

GuiXTプロファイルでスクリプトディレクトリを指定することによって、異なるPC上で異なるGuiXTスクリプトを有効にすることが可能ですが、これだけでは十分ではない場合があります。例えば:

 

  • あるユーザーが異なる複数のPCで作業する必要があり、GuiXTスクリプトの設定は個々のPC依存ではなく、SAPユーザー名依存にしなければならない場合。
  • 各PC上で個別に設定するのではなく、中央標準的な設定が推奨される場合。

 

上記の目標はどちらも、ユーザーカタログ(guixt.iniでの”UserCatalog”コマンド)を指定することによって達成可能です。以下の手順に沿って進めてください。

 

  1. 異なるスクリプトに関連して貴社のSAPシステムのユーザーをグループ分けします。この場合、単に、テキストファイル(txt等のファイル名)を作成してその中にグループと特定のスクリプトディレクトリを指定します。

例:

// ①ユーザーグループ:
// 1-4のスクリプトディレクトリに対応させる
M1        \\P5008\GuiXT\General     \\P5008\GuiXT\M1
M2        \\P5008\GuiXT\General     \\P5008\GuiXT\M2
MX        \\P5008\GuiXT\General
TEST      \\P5008\Guixt\Test
XX        none

//② ユーザー:
//1つのユーザーグループに対応させる

000/Adam         M1
000/Rinaldini    M2
000/Zeno         M1
000/*            MX        // client 000のその他のユーザー

800/Anton        M1
800/Bertini      M1
800/Cemicz       M2
800/Smythe       M1
800/Mueller      M2
800/Zencke       TEST

*                XX        // その他のユーザー、すべてのクライアント

// その他の方法:
// ロールやプロファイルによる設定
// Role=…. or Profile=…
// 全てのクライアントで有効)
Role=SD_FACTORY_SALES   M1
Role=SAP_FI*            M2

 

// ユーザーパラメータの値をクエリできます。
// 例: parameter ZZGXT = “SALES”,  Parameter.PID=value の表記法を使用

Parameter.ZZGXT=SALES    M1
Parameter.ZZGXT=FIN      M2

 

形式についての説明

 

  • //を使用するとスクリプトにコメントを追加できます。スペースは無視されます。

 

  • ユーザーカタログの最初の部分①で、M1, M2, MX, TEST, XXの5つのユーザーグループの名前が付けられています。各グループに4つまでディレクトリを関連できます。ディレクトリ名にスペースが含まれている場合は、”…”の間に入れてください。

 

スクリプトディレクトリに加えて、パラメータVBDirectory =、JSLibrary =、およびVBSLibrary =を指定できます。 guixt.iniでの同じ意味になります。

例:

M1        \\P5008\GuiXT\General     \\P5008\GuiXT\M1    VBDirectory=”\\P5008\GuiXT\M1\VB files”

 

  • ユーザーカタログの第二の部分②で、各クライアントとユーザー用のグループを指定することができます。各クライアントの最後で、client/* を使用すると、残りのすべてのユーザーの対応を指定できます。また、カタログの最後で*を指定することで、クライアント個別の関連を指定することもできます。

 

  • ユーザーをアルファベット順に並べ替える必要はないですが、その方が概要を把握しやすくなる場合があります。

 

  • noneという指定は、アクティブなディレクトリがないことを意味します。 この場合、直接指定されたディレクトリであってもアクティブにはなりません。

 

2.GuiXTプロファイルでユーザーカタログを指定します。

一元管理する場合は、中央の.iniファイルを使用することをお勧めします。

  • 個々のPCのSAPGUIディレクトリに同一の標準iniファイルが入っています。このファイルに以下の記述を追加します。

SwitchTo \\P5003\guixt\guixt.ini
(この場合のP5003は中央ファイルサーバー)

  • ファイル \\P5003\guixt\guixt.iniには、GuiXTオプションと中央サーバーのユーザーカタログの仕様が含まれます。

例:

IgnoreRegistry   Yes
StartHidden Yes
Component GuiXT
Component InputAssistant
Key        mycompany.C60.aghjll
Key       mycompany.HR2.awertl
UserCatalog \\P5003\guixt\UserCatalog.txt

 

ユーザーカタログに関する質問と回答:

 

Q:2つの本番システムC60とHR2を使用しています。システムごとに異なるユーザーカタログを指定することはできますか?

A:はい、UserCatalogの仕様で変数&databaseを使用することで可能です。

例:

UserCatalog\\P5003\GuiXT\&database\usercatalog.txt

 

C60ではユーザーカタログ \\P5003\GuiXT\C60\usercatalog.txtが使用され、

HR2ではユーザーカタログ \\P5003\GuiXT\HR2\usercatalog.txtが使用されます。

 

Q:ログオン画面に使用されるスクリプトディレクトリはどれですか?

A:ログオン画面の後にユーザーカタログが読み込まれます。ログオン画面自体には、指定されたディレクトリが適用されます。

 

Q:ユーザーカタログにユーザーが見つからない場合はどうなりますか?

A:*の表示がある場合、対応するユーザーグループが関連付けられます。ない場合は、指定されたディレクトリが使用されます。

 

Q:ユーザーカタログの変更はいつアクティブになりますか?

A:変更はすぐにはアクティブになりませんが、SAPへの次回のログオン時にのみアクティブになります。

 

Q:ユーザーカタログをWebサーバーに格納することはできますか?

A:はい、この場合はファイルのURLを示すだけでOKです。

例:

UserCatalog    http://www.mycompany.com/guixt/usercatalog.txt

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