GuiXTの設定

GuiXTの設定は GuiXTプロファイルで行います。すべてのGuiXTプロファイルのパラメータはWindowsのレジストリに保存されています。この設定をguixt.iniファイルに置き換えて作業することも可能です。そのため、開発後の検証作業や運用時には、guixt.iniをSAPシステムのデータベース(Webリポジトリ等)に格納し、ローカルユーザのPCには、①必要最小限の設定が記載されたローカル用のguixt.iniを使用する、もしくは②Windowsレジストリで設定する、などの対応が可能です。

GuiXTプロファイル

GuiXTプロファイルの保管場所はいくつかの選択肢があります。

  1. Windows レジストリ
  2. ローカルのguixt.ini
  3. セントラルのguixt.ini
  4. システム固有のguixt.ini

GuiXTのロジック

GuiXTのロジックは以下の通りです。
まず、カレントプログラムディレクトリ (*¹) のguixt.iniファイルを探します(下記参照)。
Guixt.iniファイルを見つけると、その中に”IgnoreRegistry Yes”の記述を探します。

IgnoreRegistry Yes がある場合 -> プロファイルオプションをguixt.iniから取得する
IgnoreRegistry Yes がない場合 -> プロファイルオプションをWindowsレジストリから取得する

ローカルにあるguixt.iniファイルで、SwitchTo コマンドを使用すると、セントラルサーバ(Webリポジトリ、ファイルサーバ、FTP・HTTPサーバなど)に保存されているguixt.iniファイルに切り替えることが可能です。

  1. Windows レジストリ

    Windowsレジストリ(*²)を使用する場合は以下の通りです。
    – guixt.iniファイルがない
    – guixt.iniファイルがあっても”IgnoreRegistry Yes” の記述をなくす

  2. ローカルguixt.ini

    ローカル用のguixt.iniファイルを作成し、”IgnoreRegistry Yes” を使用する。

  3. セントラルguixt.ini

    ローカル用のguixt.iniファイルを作成し、”IgnoreRegistry Yes” と “SwitchTo” を使用する。
    “SwitchTo”コマンドに、セントラルguixt.iniファイルの場所を記述する。

    例)
    IgnoreRegistry Yes
    SwitchTo \\server001\GuiXT\guixt.ini
    SwitchTo \\server002\GuiXT\guixt.ini

    サーバが稼働していない等の理由でセントラルguixt.iniが見つからない場合、GuiXTはローカルguixt.iniの次の行に記述された場所を探します。必要に応じて”SwitchTo”コマンドを複数使用し、複数のサーバに向けることが可能です。

  4. システム特定guixt.ini

    ローカル用のguixt.iniファイルを作成し、”IgnoreRegistry Yes” と “SwitchTo SAPWR…”
    もしくは、“SwitchTo ….&database…”を記述する。

    Webレポジトリを使用するときは、SwitchToステートメントの前に、Webレポジトリのアクセスに使用するRFCユーザートパスワードをローカルguixt.iniファイルに記述してください。

    また、GuiXTスタートオプション(StartMinimied、もしくは、StartHidden)も、SwitchToステートメントの前に記述してください。

    例1:
    IgnoreRegistry Yes
    StartMinimized Yes
    RfcUser guixtrfc
    RfcPasswordEnc vaqfxepfhfwflfdgag
    SwitchTo SAPWR:zguixt.ini.txt

    Webレポジトリのアクセスには、client 000 がデフォルトで使用されます。また異なるclientを指定することも可能です。この場合、”SAPWR,client=xxx”のように記述してください。

    例2:
    IgnoreRegistry Yes
    StartMinimized Yes
    RfcUser guixtrfc
    RfcPasswordEnc vaqfxepfhfwflfdgag
    SwitchTo SAPWR,client=800:zguixt.ini.txt

    システムが存在しない、もしくは、RFCユーザが無効なため、システム特定のguixt.iniを読み込みができない場合、エラーメッセージは発行されません。またGuiXTはこのシステムに対して無効のままです。 GuiXTウィンドウでView->Protocolをクリックしてログを確認します。

    例3 – ”&database”システム変数を使用したシステム特定guixt.ini:
    IgnoreRegistry Yes
    StartMinimized Yes
    SwitchTo http://www.xxx.com/guixt/ini/guixt.&database.ini


*¹ プログラムのディレクトリは、SAP GUI (もしくはITS)のバージョンによって異なります。
   SAP GUIのHelp->About->Loaded dllsにて、SAP GUIのdll群とguixt.dllの場所を確認できます。
C:\Program files\SAP\Frontend\SAPgui (SAP GUI 6.20, 7.10)
C:\Program files\SAPpc\SAPgui (SAP GUI 4.6D)
C:\Program files\SAP\ITS\2.0\programs (ITS)

*² Windowsのレジストリエントリの場所は以下の通りです。
HKEY_CURRENT_USER\Software\SAP\SAPGUI Front\SAP Frontend Server\Customize
GuiXTプロファイルを使用せずに、regedit等を使用して直接レジストリエントリを変更することも可能です。

GuiXTプロファイルをレジストリに保管することは、大勢のユーザに適用する場合でも合理的な方法です。
このようなツールがない場合、セントラルguixt.iniファイルで管理する方法がその次に良い方法です。